こちらの記事はこれからFileMakerをつかって機器台帳を作ろうと考えている初心者向けの記事です。
この記事を読むことでこれから簡単な機器台帳を作ることができます。今回はその導入編です。
一言で言ってしまえば「簡単」だからである。さらに付け足せば「自由」「安価」なのである。
今でこそさまざまな医療機器管理ソフトがいろんなメーカーから発売されているが私が臨床工学技士になり立ての頃はそのようなソフトは皆無でした。。まあ強いて上げれば「○○Library」というソフトが販売を始めたばかりであったんです。ある日そのソフトを紹介のためうちの病院に来たのですが、値段を聞いて仰天したものです。
当時データベースと言えばカード型のものが主流で住所録程度のものを作るのが関の山という感じでした。入職して2年目ぐらいの時にはロータス123を使用して透析患者のデータ台帳を作り、整理にいそしんでいました。しかし、所詮ロータスは表計算ソフトでありデータ管理には限界を感じていたのです。
例えば患者リストを表示してそこから任意の患者を選択すると個人の詳細データに画面が切り替わる、こんなことですら出来なかったのでした。
最初に作ったのは手書きしていた人工心肺台帳です。
手始めにと思って作ったが簡単に出来てしまったのです。次に挑戦したのが機器台帳です。
「機械名」「備品番号」「シリアル」「備品場所」「メーカー」等の項目を入れただけの台帳作りに挑戦してみたました。さらにこ機器台帳が完成してから2、3年後には「機器の貸し出し業務」が始まり、「貸し出し」の項目を付け足し、貸出台帳としても、さらには修理台帳としても使うように進化しました。このように進化してきた要因の一つにプログラミングの知識が無くても「簡単」にデータベースの作成が出来る、これが最大の理由です。
値段はこちらと個人購入ではお高いが既製品は数百万円程度はかかるわけでそれに比べると、破格の値段です。まさに「安価」なのです。
前置きが長くなった。いよいよ作り方の本題です。
こんなアプリを作ります
さあ、前置きが長くなりましたが今回からはいよいよ台帳作りの実際に入りますね。
若干日付が古いのはお許しを。リライトしていますが基本的な制作法は今も変わりません。
まず、どんなものを作りたいのかというイメージを頭に思い浮かべておきましょう。今回使用するサンプルファイルの図です。ざっくりと機器台帳のイメージがつけておきましょう(耐用年数、点検周期などはフィクションです)。
画面の構成は上から
・最上部にソフトのタイトル(ME管理野郎)
・メニューバー(HOME 機器台帳 貸出台帳 修理台帳 カタログ)
・機器情報(管理番号 装置名 名称・型式 備品番号 設置場所)
・メーカー情報(メーカー 販売代理店)
・貸出履歴 修理履歴
という構成です。
機器の情報はシリアル番号など他に必要なものはあると思いますがサンプルファイルですのでとりあえず上の項目のみのシンプルなものにしました。
ぱっと見でだいたい操作できそうな気がしてきませんか。
取扱説明書不要で直感的に操作できるのがUI?UXでは大事です。ですから見た目はホームページのトップ画面のように作りました。
タイトル
最上部のタイトルは無くても全く問題はありませんが、あった方がなんかかっこいいです。もっと、凝ったもの、例えばイラストレータなどで作ったロゴを入れるなんてことも出来るのがファイルメーカーのいいところです。
メニューバー
メニューバーはその項目をクリックすると画面が切り替わるためのものです。例えば「修理台帳をクリックすると修理台帳のページが開く」というものです。
機器情報
機器情報ですが最低限必要なものとあると便利なもの、それからファイルを作る上で便利なものをつくります。
必要なもの:装置名(除細動器とか)、名称・型式、備品番号など
あると便利なもの:点検周期、耐用年数、クラス分類など
ファイル作りに便利なもの:カタログNo.、File No.など(File No.は必要ないかもね)
メーカー情報
メーカー情報は担当者や電話番号がのっていると実務上便利になります。あとこの他にURL等も載せておくと便利かもしれません。
貸出情報、修理情報
貸出履歴や点検履歴も概要だけサクッと覗ける感じで表示してあります。
長くなったので今日はここまでです。次回はテーブルとフィールドです。